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弁護士コラム 「隔週一言」

法律相談

2012/05/15

弁護士の仕事といっても,法廷に立つことから任意の交渉まで様々なものがありますが,その一つに法律相談があります。法律相談は,依頼者から事件の内容を聞き取って,それに対して今後の方針等のアドバイスをするものです。民事事件では,アドバイスで終了することもままありますし,他方でそこから裁判等の手続に進むこともあります。また,刑事事件においても,初めて被疑者・被告人と会うときには,民事の法律相談と同じように,事件の内容を被疑者から聞きとって,何か法的に問題となることはないか,今後の方針をどうするかということを検討することになります。

このように,民事事件にせよ,刑事事件にせよ,法律相談を起点として,今後の対応についてアドバイスし,かつ,場合によっては事件を引き受けて弁護活動をすることになりますので,法律相談というのは非常に重要な役割を果たすことになります。刑事事件では,被疑者が留置場に逮捕・勾留されているのがほとんどですので,弁護士が留置場に行って直接話を聞くことになりますが,民事事件においても,直接,対面で話を聞くということが大切になります。

確かに,法律が決められていることは動かないので,ある事件が起これば,全て機械的に一定の結果,結論が出るものであるという側面はありますから,そのような事実を聞き取ってお答えするのであれば,わざわざ対面で相談しなくとも,電話やメールなどで相談は十分という場合もあります。しかし,法律はある程度包括的・概括的な定めをしているものですから,その法律が定めている場合に当てはまるかどうかを判断するために,その事実の聞き取りは慎重にならざるを得ませんし,聞き取った事実を裏付けるためには証拠も必要で,その証拠にどのようなものがあるか,どのような内容になっているかも確認しながら相談を行わなければ,今後の見通しが立てられなくなります。また,対面の方がより相談者の意思を適切に反映させることが期待できます。

札幌弁護士会でも,ハロー弁護士相談という制度が設けられ,15分間無料で法律問題に応じるものがありますが,簡単な相談や法律問題なのかどうかを判別するのに役に立つ一方で,充実した法律相談とはならないこともしばしばあります。そのようなときは,電話だけで早合点せず,札幌弁護士会の法律相談センターなどに直接行って弁護士に会うことをお勧めします。何か違ったアドバイスを受けられるかもしれません。

坂口徹弁護士弁護士の詳細を見る

「多様」とは?

2012/05/01

この仕事につく前のことを話すのは少し恥ずかしいのですが、私は学生時代に麻雀とパチンコにどっぷりとはまり、学業そっちのけで夢中になっていた人間でした。
その後、「このままではいけないと思い、司法試験に合格するために一念発起して全て辞めて合格しました!」となれば少しは格好もつくのでしょうが、現実はそう甘くなく、司法試験を始めても数年くらいは辞められず、勉強の合間、というより始める前に逃避をして、下手の横好きであったことからそのたびに極貧生活を続けておりました。
せっかくアルバイトで稼いだお金を、勉強に専念するためと言い訳をして、一発逆転を夢見て勝負に出て、余計にアルバイトを入れることになりさらに勉強が遅れるなどという人間でした。
そうしたアルバイトの中では、今から思えば労働基準法がどこか違う国の法律であるかのような職場で仕事をしたこともあり、中には深夜になると時給が下がるという不思議な勤務先もありました(夜間割増分の支払いを実質的に免れるためです)。
最終的には一切を断ち切り、何とか合格することができたので、それらしい顔をして今は仕事をしているのかもしれません。
けれども、この仕事について相談者のお話を聞く中で、同じようにギャンブルに填ってしまった方、お金がなくて苦しい思いをしている方、ひどい労務環境に苦しんでいる方とお話しさせて頂く機会があります。
その中で、普通の弁護士より肌で感じる部分があることがあったようにも思いますし、自分にとって内緒にしている過去ですが、意外なところで活きることもあるのだなと思ったりもしました。
ところで、法律家になるための試験である司法試験については、司法改革がなされる中で、平成16年4月に設立されたロースクールを原則として卒業した上で受験することになりました。
その改革の理由の中には「多様な人材を確保する」ということが目標にあったと聞いております。
確かに、多様な人材が法曹界に入ることで、様々な分野について法律家が携わることが出来るのは良いことだと思います。
しかし、様々な事情があり、現在はそうした結果にはなっておりません。
むしろ多様な人材どころか、ロースクールにかかるお金や、合格後の司法修習が給費は出ずアルバイトとか出来ない中で1年間受けなければいけなくなるなど、むしろ目指す人には一定の条件が必要になっているようにも思えます。
弁護士の中にはなってから非常に努力をして様々な分野に関わってきた方も多数おり、必ずしもなる前に多様である必要があるのかなということは疑問に思いますし、何よりも、私はロースクールが条件になる直前に合格したのですが、同期を見ると会社員を辞め一念発起した人や、夫を亡くしてから社会に何か還元できることをと思って始めた人、元プロスポーツの選手だった人、漁師だった人など、などなど前からも多様で十分ではなかったかと思います。
また、先ほど私はギャンブルに填ってしまった方に肌で感じている部分があったと言いますが、必ずしも分かっている人が相談することが良いとは限らない場面もあると思います。
そんな種類のことを多様とは言っていない!と偉い方から怒られそうですが、そもそも「多様」というのは非常に曖昧で、どこまでの範囲なのかなと思わずにはいられません。
他にも専門家との連携や詳しい方との連携を改革していくことで多様な問題に対応できることもあると思います。
私はこの一連の司法改革に十分知識があるわけではないので、どうこう述べる立場ではないのですが、広く利用しやすい制度を作っていく努力は絶対必要ですし、これまでに足りない部分が法曹界にあったからこそ改革という話が出たのでしょうから、改革していかなければならない部分があることはその通りだと思います。
ただ、一連の話を聞く中で、一度決めた制度だからということで固執しているようにも見える部分があります。
大事なことは広く利用しやすい制度を良い法律制度を作るということなのであり、結果として予想と違ったこと、うまく行かなかった部分は勇気をもってやり直すということにしてもらいたいと思っています。

後藤雄則弁護士弁護士の詳細を見る

季節の変わり目に思うこと

2012/04/15

4月に入り新年度が始まりました。新しい季節を新たな気持ちで日々を過ごしている方も多いと思われますが、私自身は、なかなか新たな季節を感じることが出来ずにおります。
といいますのも、季節の変わり目による鼻炎のせいで、鼻水が突如止まらなくなる症状に悩まされているためです。医師の診断ではアレルギー性の鼻炎とのことでしたが、終始鼻が気になってしまうことや、鼻詰まりのせいで電話の声が聴き取りづらくなってしまうなど、周囲に迷惑を掛けてしまっているのではないかと一抹の不安を感じています。

この季節になりますと、全国版のテレビのニュースでは、花粉の情報についての報道を目にすることが多くなります。私自身は現在まで花粉症に苦しんだことはないのですが、画面を通して花粉の映像を見ているだけで、鼻がむずむずするような気がしてきます。
学生時代、北海道に来て花粉症が一時的に治まったという話を道外出身の友人から聞いたことがあります。これは、北海道や沖縄ではスギ花粉が少ないのでスギによる花粉症の症状が起こることが少ないためのようです。もっとも、北海道でも白樺による花粉症はあるので、花粉症にならないという訳ではないようですが…。

北海道以外の各地で弁護士として働く友人と話していると、地域によって気候が異なっているように、事件の傾向についても地域による特徴の違いがあるように感じることがあります。
北海道の事件の特徴としては、やはり雪に関する事件が多いと言うことが挙げられるでしょうか。除雪や落雪について近隣の方とトラブルになったというご相談を受けることがよくあります。また雪道での交通事故に関するご相談を受けることもあり、北海道の生活に雪が関わっていることを実感します。
これに対して、北海道外での近隣トラブルでは、境界線を巡るトラブルが多いと聞くことがあります。これは、家と家との距離が近い場合が多いということや、長い歴史の中で分筆を繰り返している内に登記簿と実際の土地との間でずれが生じている場合があることが原因となっているようです。
普段あまり意識していない身近な問題の中にも、意外と地域による違いが表れているのかも知れないですね。

…と、ここまで書いたところでそろそろティッシュがなくなりそうなので、新しいものを買いに行こうと思います。

栗原望弁護士弁護士の詳細を見る

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弁護士が日頃考えていることをコラム形式で連載しています。
ほぼ隔週に一つ掲載して行きますので、是非、連続してご購読ください。
弁護士の素顔やホットな法律問題など様々な事柄が取り上げられていますので、物事を考える上でのヒントになれば幸いです。
ご注意

 このコーナーは、札幌弁護士会の会員をご紹介しつつ、その方が弁護士として仕事をする中で、普段考えておられること等をコラムにまとめて記載していただいているものです。
 なお、記載の内容については、コラムを執筆した各個人の意見・見解であり、札幌弁護士会の意見・見解ではありません。

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