突然、知らない会社から、何かの投資を勧誘するパンフレットが届きました。すると、他の会社を名乗る人から電話があり、「そのパンフレットを受け取った人だけが購入できる権利です。その権利を購入したがっている人が、あとで２倍の値段で買い取りますから、名義を貸してくれませんか？いったん、あなたの名前で購入を申し込んでおいてください。」と言われました。名義を貸しても問題はありませんか？もしそんなに儲かる権利なら、自分で投資してもいいのですが・・・。
それは、「投資詐欺」の可能性が高いです。
投資を勧誘する人と、高く買い取りますという人とが、グルになってお金をだまし取る「劇場型の投資詐欺」が増えています。よくわからない権利を自分の名義で購入して、いざ高く買い取ってもらおうとしても、その相手には連絡がとれなくなっています。よくわからない権利ですから、自分で投資しても儲かるとは思えません。
そもそも、そんなに価値のある権利が、「あなたしか購入できない」というのは、うますぎる話ですよね。安易に信用してはいけません。
名義を貸してしまうと、よくわからない権利に高額な代金を払うよう請求されます。あるいは、「名義貸しは違法だ」「逮捕されてもいいのか」などと脅されて、「解決料」「違約金」などを請求されることもあるので、きっぱり断りましょう。
『未公開株』って、何ですか？
証券取引所や店頭に上場されていない株です。
未公開株が上場された場合は、上場後の価格が、公募・売出価格を大きく上回ることが多いため、有名企業などでは人気が集中することがあります。
「未公開株を買いませんか。」という勧誘の電話が来ました。聞いたことのない会社でしたが、「急成長しており、上場も間近です。」ということでした。「上場されれば値上がり確実」なのだそうです。信用しても大丈夫でしょうか？
まず、勧誘してきた人が、その株式を発行している会社の従業員なのかどうかを確認してください。
その会社の従業員ではない（他社の株を勧められた）場合であれば、金融商品取引業の登録をしているはずです。登録しているかどうか、すぐに確認してください。金融庁のホームページでも確認できます。無登録の業者が株取引を勧めてきた場合、それ自体が違法であり、詐欺の可能性もありますので、絶対に買ってはいけません。
これに対し、勧誘してきた人が株式発行会社の従業員だった（自社の株を勧められた）という場合は、無登録でも株の販売は可能です。しかし、自社株の購入を「値上がり確実」などと言って勧めるということは通常はありませんので、注意が必要です。
株式を発行している会社の従業員ではないけれど、金融商品取引業の登録はしているそうです。パンフレットに登録番号も書いてあります。それなら信用しても大丈夫ですか？
金融商品取引業登録をしている証券会社は、「グリーンシート銘柄」と呼ばれる銘柄以外の未公開株を販売してはいけないことになっています。
「グリーンシート銘柄」は、日本証券業協会のホームページで確認することができます。
もし、「グリーンシート銘柄」以外の未公開株を勧められたのであれば、詐欺の可能性があります。登録自体も怪しいので、登録番号を聞くだけでなく、その番号を金融庁に確認して下さい。
同じ頃、○○ファンドとか、××投資組合などからも、「投資をしませんか。」という勧誘の電話が来ました。未公開株はなんとなく怪しそうだから止めて、ファンドの方にしようと思いますが、それなら大丈夫でしょうか？
投資の対象は様々なものがありますので、どれなら大丈夫ということはありません。
最近は、詐欺商法的なファンドも多いので注意が必要です。
特に、以下の場合は要注意です。
- 業者が利益ばかりを強調して、リスクの説明をしない。
- どのような方法で利益を上げるのか、理解できない。
または、パンフレットなどに、収益計画についての記載がない。 - 預金の利率に比べて、利益率が極端に高い（話がうますぎる）。
- 投資なのに、「元本を保証する。」と言っている。
とにかく、内容やリスクを理解できないものには、手を出さないのが一番です。
