別居中の生活費(婚姻費用)について

札幌弁護士会 性の平等と多様性に関する委員会 著

別居中の生活費(婚姻費用)について

質問

家族で暮らしていた自宅から夫が出て行ってしまいました。私と子どもは自宅で生活を続けているのですが、夫は私たちに生活費は渡さない、と主張しています。生活費はもらえないのでしょうか。

質問

別居中であっても、夫婦である以上は収入に応じて相手方に生活費(婚姻費用)を支払う義務が生じます。
具体的な支払い額については、まずは当事者同士の話し合いで決めることになります。
しかし、夫が話し合いに応じない場合や、話し合っても金額が決まらない場合には、家庭裁判所の調停や審判を利用して、裁判所の手続の中で具体的な金額を決めることも可能です。

■ 婚姻費用の算定
婚姻費用については、夫婦の資産、収入、支出などの様々な個別の事情を考慮して決めるものです。
ただし、一定の金額の目安を知りたいときには、裁判所においても参考にされている『養育費・婚姻費用算定表』を参照してみると良いでしょう。

■ 調停等を行う家庭裁判所
原則として、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所で行います。

相談時に持参すると良いもの

  1. 夫の収入がわかる資料
    例えば、前の年(直近)の源泉徴収票や過去3か月分の給与明細、給与が振り込まれる通帳
  2. ご自身の収入がわかる資料
    1.と同じ資料

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